外気温の影響が大きく、熱が発生する作業の多い食品工場。「広い空間で空調の効き目が薄い」と悩む担当者様も多いようです。ここでは、そんな食品工場にオススメの暑さ対策について解説します。
食品工場は、暑くなりやすい構造になっています。
まず、屋根は一般的にトタン、ガルバリウム鋼板、アルミなどの金属製。これらは熱伝導率が高いため、直射日光ですぐに熱くなり、輻射熱として室内の人・物・空気を温めてしまいます。特に、断熱材や仕切りが施されていない屋根は要注意。熱が直接伝わりエアコンでも容易に冷やすことができません。
多くの人が行き交い、大量の設備がある環境も、熱がこもる原因です。「煮る」「焼く」「炒める」などの加熱を行う食品工場では水蒸気も発生します。また、工場には衛生的な観点からそもそも窓がない、出入り口が少ないケースも少なくありません。
「空調の効きめが薄い」というケースもあるでしょう。天井が高い、空間が広い工場では、どんなにエアコンを稼働しても一部しか冷やすことができません。全体を冷やすためには、スポットクーラーやシーリングファンなども組み合わせて気流をコントロールすることが大切です。
食品工場の暑さ対策は、主に以下の4つです。詳しく見ていきましょう。
大型のシーリングファンを天井に設置することで、工場内の空気を循環させることが可能。空調効率が向上する上、コストパフォーマンスも優れているため、近年導入する工場が増えています。
スポットクーラーとは、移動可能な小型クーラーのことです。狭い範囲しか冷却できませんが、複数人が集まって作業をする場所や、熱を発する機械の周りなどを冷やすことが可能。大掛かりな工事も必要ないため、簡単に導入することができます。
屋根用スプリンクラーは、屋根に散水を行う設備です。撒いた水の気過熱で、屋根の温度上昇を防ぐことができます。ただし屋根の材質によっては錆が発生しやすいため、設置には注意が必要です。
断熱材とは、熱の出入りを妨げる素材のこと。屋根や壁に施工することで、外気の影響を受けにくくすることができます。遮熱材は、日射の一部を反射し、室内の温度上昇を防ぐ素材のこと。断熱材と遮熱材を合わせて施工することで、より高い効果を期待することが可能です。
近年特に注目を集めているのが、放射冷却素材です。放射冷却素材とは、物質が外に熱を出して冷える「放射冷却現象」を再現した素材のこと。日射熱より放射する熱を大きくすることで、高い遮熱効果を実現しています。放射冷却素材には、シートや塗料、テントなどさまざまな種類がありますが、ルーフシェードなら食品工場の屋根にも容易に設置することが可能です。
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暑さ対策にはさまざまな方法がありますが、工場・倉庫でまず行いたいのが遮熱対策です。遮熱とは、外の熱が室内に入るのを防ぐことです。
夏場の強い太陽光によって屋根や外壁は非常に暑くなりますが、遮熱対策をすることで、その熱が室内に伝わらないようにすることができます。工場・倉庫では、特に熱を持ちやすい「屋根」「窓」「機械」に遮熱対策をするのがおすすめ。以下で詳しく見ていきましょう。