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i2 Cool

目次

こちらの記事では、香港のベンチャー企業であるi2 Cool(創冷科技)について紹介しています。同社の特徴や提供している製品について、導入事例を交えながらまとめました。

i2 Coolの特徴

2021年6月に香港で設立されたi2 Cool(創冷科技)は、パッシブ(受動型)放射冷却技術に特化した、香港発のベンチャー企業です。同社は「深圳香港科技創新合作区」の深圳園区や、広東省広州市にある大規模生産ラインなどの事業拠点を構築しており、電気不要の放射冷却塗料「iPaint」や放射冷却フィルム「iFilm」、デュアルモード熱管理機能を備えた「iTextile」などの製品を提供しています。

i2 Coolの特徴は、アフリカのサハラ砂漠に生息しているサハラギンアリから製品開発のアイデアを得ている点。サハラギンアリは、独特の体毛構造を持っていることによって、灼熱の砂漠においても体外から入る熱を遮断することが可能。このような点からヒントを得ることで、幅広い産業にて活用できる冷却ソリューションを提供しています。

i2 Coolのバリエーション

iFilm

iFilm
画像引用元:i2 Cool公式HP
(https://i2cool.com/ifilm/1)

iFilmは、高い透明性とともに優れた断熱性を持つ、高効率・省エネを特徴とするフィルムです。ガラスの内側・外側に簡単に取り付けが可能。同製品に使用されているPET光学フィルムは高い中赤外線放射率を持っており、空調の利用を減らしつつ屋内の快適性を高めることができるため、省エネに役立てられます。また、可視光透過率が高い反面、紫外線の遮断率も非常に高い点も特徴といえます。

iTextile

iTextile
画像引用元:i2 Cool公式HP
(https://i2cool.com/product#1)

iTextileは、効率的な熱伝導を可能とする冷却素材を用いて作られている点がポイント。放射・空気の対流・蒸発・電動によって、放熱や吸湿、速乾性を実現しています。さらに強力なUV耐性を備えている点も特徴であり、環境に応じて熱エネルギーの自己調整が可能であることから、屋内・屋外の双方において熱快適性を自動的に管理することができます。

i2 Coolの施工事例

ショッピングセンターの屋上に使用

i2 Coolでは、建物や機器の表面に塗布することによって熱吸収を減らして放熱を促す「iPaint」という製品も提供しています。こちらの製品は、香港にあるショッピングセンターの屋上に導入されています。

同ショッピングセンターでは、容赦ない夏の暑さへの対策コストが高騰していたことからi2 CoolのiPaintを採用。50㎡の屋上に塗布したところ、室内温度が大幅に低下し、空調システムへの負担を軽減することができています。

参照元:i2 Cool公式HP
(https://i2cool.com/product#1)

大学にて導入し、快適性と省エネを実現

中国の広州にある大学にてiPaintを導入した事例です。

大学の建物にiPaintを使用(3416㎡)したところ、空調システムへの負担を軽減し、さらに全体的なエネルギー消費量が減少しました。さらに、同大学の教室や図書館を利用する学生や教員に対しても快適性を提供しています。

参照元:i2 Cool公式HP
(https://i2cool.com/product#1)

i2 Coolの製品データ

※上記はiFilmのデータです(製品により異なります)。

i2 Coolの会社概要

社名 創冷科技(i2Cool)
本社所在地 Unit 527, 5/F, Building 19W, No.19, Science Park West Avenue, Hong Kong, China
公式HP https://i2cool.com/
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