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折板屋根の暑さ対策

目次

生産性の低下や熱中症の発生などを引き起こす、工場・倉庫の暑さ。対策をしようにも、「屋根に凹凸があって効果が薄い」「効果的な対策がわからない」と頭を悩ませている担当者様が多いようです。

そこでおすすめなのが、放射冷却素材を用いた暑さ対策です。ここでは、折板屋根でもしっかりと効果を実感できる暑さ対策について解説します。

折板屋根が暑くなる原因

折板屋根とは、金属を折り曲げて波状にした屋根材のことです。ガルバリウム鋼板・亜鉛メッキ鋼板・塩ビ鋼板などでできており、自転車置き場や倉庫、工場、プレハブ、体育館などの屋根に多く用いられています。

折板屋根のメリットは、軽くて丈夫なことです。表面を折り曲げることで強度を高めており、耐久年数は約20~30年と言われています。

一方で、金属が剥き出しの状態のため、外気の影響を受けやすい点はデメリット。夏場は表面温度が最大80℃に達することもあるそうです。熱は温度の高い方から低い方へ移動するため、折板屋根の下では屋根の温度が空間に伝わり、室温が上がってしまうのです。

折板屋根の暑さ対策とは

折板屋根の暑さ対策では、屋根から熱が伝わらないようにすることが大切です。代表的な対策は、以下のとおりです。

屋根散水は、打ち水のように、スプリンクラーなどで屋根に水をまく方法です。屋根の温度上昇を防ぐことができます。 遮熱材とは、日射の一部を反射することで、室内の温度上昇を防ぐ素材のこと。アルミ箔を加工したシートと、塗料の2種類があります。遮熱材単体でも一定の効果は得られますが、熱の移動を妨げる断熱材と併用することで、輻射熱だけでなく、伝導熱や対流熱なども抑えることが可能です。

特におすすめなのが、放射冷却素材を施工することです。放射冷却素材とは、物質が外に熱を出して冷える「放射冷却現象」を再現した素材のこと。独自技術で、入る熱より放射する熱を大きくすることで、高い遮熱効果を実現しています。

放射冷却素材にはシートや塗料、テントなどさまざまな種類があり、金属製折板屋根の上面を覆うことができる製品もあります。直射日光を遮り、屋根の表面温度を低減することができます。

折板屋根の暑さ対策事例

屋根の表面温度を約40℃低減

日本ワイドクロス株式会社の屋根へ放射冷却素材SPACECOOLを施工した事例
引用元:SPACECOOL公式HP
(https://spacecool.jp/news/20240809/)

「ルーフシェード(ハゼ式・重ね式)」は、金属製折板屋根の上面に放射冷却素材SPACECOOLを活用した建材です。屋根とSPACECOOLとの間の空気層で熱伝導を抑制。実証実験では、屋根の表面温度を約40℃低減することができました。

参照元:SPACECOOL (https://spacecool.jp/news/20240809/)
2024年10月25日時点。
屋根の表面温度を約40℃低減の説明画像
【目的別】
工場・倉庫の遮熱対策を比較

暑さ対策にはさまざまな方法がありますが、工場・倉庫でまず行いたいのが遮熱対策です。遮熱とは、外の熱が室内に入るのを防ぐことです。
夏場の強い太陽光によって屋根や外壁は非常に暑くなりますが、遮熱対策をすることで、その熱が室内に伝わらないようにすることができます。工場・倉庫では、特に熱を持ちやすい「屋根」「窓」「機械」に遮熱対策をするのがおすすめ。以下で詳しく見ていきましょう。